オススメ漫画とその漫画の好きなところ(いろいろ)

女の園の星

女子校国語教師の星先生の話。とにかく面白いです。シュールというか…独特の世界の面白さ。クスクス笑えます。第一話「ほ」で始まって「い」で終わる言葉を考えるところ、何度も読んでるのに思わずクスッて笑っちゃいます。

 

違国日記

人はそれぞれ感じ方、考え方が異なる。そして分かりあうことが出来ない。自分から見たあの人と、別の人から見たあの人は違う。そういった違いをじっくり描いている作品のように思います。槇生は人間関係が怖いとか、電話が怖いというのを言っていて、そういうのを怖がっていいんだと思うし、怖いことを言っていいし、無理して乗り越えなくていいんだと思えて安心します。

 

さんかく窓の外側は夜

ホラーBL。霊が見えることを今まで誰にも言えなかった三角(みかど)。霊はすごく怖いけど、周囲の人に何て思われるのかも怖くて言えなかったのだ。そんな中で突然、冷川という霊が見える人間と出会う。「わたしといれば怖くなくなりますよ」と冷川は言う。共に時間を過ごしていくが、三角の知らないところで怪しい動きを見せる冷川。違和感を感じながらも初めて「見える」ことを共有できた三角は…。というのが、大雑把なあらすじ。

自分にしか見えないモノを誰かに分かってもらうこと、共有することは難しいし恐ろしい。完全には分かり合えない中でどうやって人と繋がっていくか?ということを描いている作品だと思うし、その点が好き。あと、シンプルな絵柄なのに結構怖い。怖いくせに何故か夜に読みたくなります。BLとは書きましたがキスもエロもありません。でも、愛の話だと思います。

 

赤髪の白雪姫

割と早い段階で主人公の白雪は第二王子のゼンと想いが通じ合う。宮廷薬剤師として王城に入ることになった白雪が王子のゼンと共に歩いていくために自らの意志と力で道を開き進んでいく話。普通の他作品だったら、思いが通じ合った時点で王子や王子の親のひと声で自分の恋人を高い地位に押し上げてしまうと思う。だが、この作品は違う。なぜなら、そんな事をしても周囲のどの人間も白雪やゼンについて行くことはない。それを2人は分かっているからだ。だからこそ2人が周囲から認められるために進んでいく。その点が他作品にはない珍しさで面白い点だと思う。

加えて、登場人物たちの日常会話が自然で楽しくて好きです。漫画にしろ小説にしろ、本筋と関係のない日常会話が自然で面白い作品にはなかなか出会えないので、その点も珍しい稀有な作品だと思います。

初期の1巻から2巻あたりは絵も内容も若干硬いかもしれないけど、とりあえず3巻くらい一気に読んでみてほしい。

 

チ。-地球の運動について-

面白い題名ですよね。「チ。」には色んな意味が込められています。

天動説が信じられていた時代に地動説が正しいのではないか?と考える人が出てくる。しかし、地動説は異端であり、その時代に信じられ、権威を振るっていたC教を否定する考え方であった。C教から弾圧や排除、拷問を受けたりする。それでも、それが分かっていたとしても、知りたい欲求に突き動かされていく人々。自分では成し得なかったとしても、細い糸が綿々と繋がって行く。「お前は何が美しいと思うのか?何に心を動かされるのか?」そんな事を問いかけられているような作品。とても熱いです。